とどまることを知らないソーシャルゲーム市場。
アプリ消費額の大半をソーシャルゲームが占めており、今スマホアプリ市場で最も有望な分野と言えます。
一方で、大局ばかりに目が眩み、
- ・どのOSを攻めるべきか
- ・どの市場(国・地域)を狙うべきか
- ・各市場でどんなゲームが流行っているか
などの細部には焦点がなかなか当たっていません。
そんな現状を踏まえ、今回はアプリ解析プラットフォーム Distimoが公表した2013年のアプリ販売実績を基に、今後ソーシャルゲームで狙うべきセグメントをあぶりだしたいと思います!
Google Play vs. App Store 成長比較
上の図は、ストア別(Google PlayとApp Store)の1日のアプリ消費額を比較したものです。
2012年にはiOS App StoreがマーケットシェアでGoogle Playを圧倒していましたが、2013年にはGoogle Playが驚異的なスピードで巻き返しを図っていることが分かります。
具体的に数字を見てみると、AppleのApp Storeでトップ200にランクインする アプリの一日の売上は2012年11月の12億円から15億円にあがった一方で、Google Playの同データは昨年の3億5 千万円から12億円にまで上昇しているのです。
Google Play急成長の背景は?
なぜGoogle Playは1年間という短い期間にこれだけの成長を遂げたのでしょうか?
2つの図を見ることでその答えが出てきます。
上の棒グラフは、2013年に各国でどれだけアプリ消費額が上がったかをパーセンテージで示したものです。
ご覧の通り、トップ3は韓国、中国、日本の東アジア3国が占めており、3番手の日本は4番手のロシアに倍近くの差をつけています。
韓国に至っては他を寄せ付けない759%の成長を見せており、アジアの強さが伺えます。
続いてこちらの図は、主要国におけるアプリ消費額をiPad(赤)、iPhone(オレンジ)、Google Play(青)の3つに分類したものです。
西洋諸国(カナダ、アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス+ロシア、オーストリア)を見てみると、iPhonとiPad、つまりiOS App Storeでのアプリ消費額が圧倒的に高いことが見て取れます。
一方アジア諸国を見てみると、日本と韓国ではGoogle Playのマーケットシェアが大きいことが見て取れます。(中国ではGoogle Playが正式にサポートされていないため、iPhone/iPadが100%を占めています。実際には小規模アプリマーケットがいくつか存在し、アプリ消費額の100%がiOS App Storeに由来するわけではありません。)
上記の2つの図から、Google Play急成長の最大の要因は、Google Playのシェアが高いアジア諸国でアプリ消費額が急成長を見せていることに起因していると分かるのです。
その他のソースを見ても、アジア主要国の台湾、シンガポール、香港(地域)ではスマホのOSシェアでAndroidがiOSを上回っています。
サムスンやHTCなどの電子機器製造会社の多くがアジアに拠点を構えていることが1つの大きな背景として挙げられるでしょう。
Google Play vs. App Store 各アプリの課金額ランキング比較
ここまでに、Google Playのアジア市場が著しい成長を見せていることを突き止めました。
では、実際にどんなアプリを作ればアプリ製作で一山当てることができるのでしょうか?
それぞれのアプリマーケットでどんなアプリが高い売上をあげているのか、見てみましょう。
左の表は、iOS App Storeのアプリ別売上ランキング、右の表はGoogle Playのアプリ別売上をランキング化したものになります。
重複を除いた8つのアプリの内、なんと7つのアプリがソーシャルゲームであることが分かり、フリーミアムのソーシャルゲームがいかにホットな分野かお分かり頂けると思います。
また、欧米に強いiOS App Storeではクラッシュ・オブ・クラン、ヘイデイ、ホビットなどのロールプレイング色の濃いゲームが人気である一方、アジアで高いシェアを誇るGoogle Playではパズドラ、キャンディクラッシュサーガ、LINEポコパン、みんなのマーブル for kakaoのようなカジュアルゲームが人気を博しているようです。
ソーシャルゲームで一攫千金を狙うなら、このトレンドもしっかり抑えておきたいですね。
まとめ
- ・Google PlayがiOS App Storeを圧倒するスピードで成長しています。
- ・その背景にはAndroidのシェアが高いアジア諸国でアプリ消費額が急成長を見せていることがあるようです。
- ・アプリ別で見るとやはりソーシャルゲームの売上は高く、アジアではカジュアルゲームが人気を博しています。
- ・ソシャゲを作るならアジア狙ってアンドロイド対応カジュアルゲーム作ることに決めました