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シェアがシェアを呼ぶコンテンツには、明確な特徴が隠されています。

本記事で紹介する6つの特徴と活用術を学べば、あなたが提供するコンテンツがシェアの連鎖を生まない理由が分かるかもしれません。

社会的承認

私たち人間は、知らず知らずのうちに社会的承認を欲し求めています。「社会に受け入れられる」、「周囲に溶け込む」ことへの欲求は、以前「もう一つのグロースハック条件「認知的負荷最小化」5つのポイント」の中でもお伝えした通りであり、私達はしばしばこの欲求に基いて意見や行動を形成しています。

この消費者行動心理は、ソーシャルメディア上のシェアによって視認性を高めるバイラルコンテンツにもあてはまります。はてなブックマークの例を見てみましょう。

以下の2つの画像は、3月19日の11:18に確認された、はてなブックマークのテクノロジーカテゴリに記載された2つの類似記事のスクリーンショットです。

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上記の2記事は、異なる媒体から出稿されたこと以外はほぼほぼ同じ内容であることが伺えますが、注目すべきは赤枠で囲まれた「最初にブックマークされた時間」です。

上の画像は「2014/03/19 06:24」、下の画像は「2014/03/19 07:22」と、最初にブックマークされた時間が約1時間違うことが分かります。

最初のブックマークからどのようなペースで100ブックマーク(119-19)の差が生まれたか、詳細は分かりかねますが、早朝6:22~7:24の1時間で前者が大幅にブックマークを伸ばしたとは考え難く、最初についたおおよそ1~10のブックマークに「乗っかった」ユーザーがブックマークを重ねた結果、この大差が生まれたと考えるのが濃厚です。

つまり、たとえ類似した内容のコンテンツが複数存在していたとしても、一見して社会に認められているコンテンツが抜きん出て成長を遂げ、バイラルコンテンツと化す傾向にあるのです。

この傾向を上手に活用する術として(イカサマを除いて)、ソーシャルメディアのシェアボタンを大きく表示したり、人気であることを示唆するシェア数を表示することが挙げられます。

刺激要素

個人のアクションを利用して拡散を試みるバイラルコンテンツは、受動的に情報を受け取る新聞やテレビよりも、「刺激要素」が重要な意味を持ちます。

刺激要素には、喜び、驚き、興奮、畏怖、怒り、不満、不安などが含まれ、その度合が強ければ強いほどシェアされる傾向にあると、人気コンテンツの裏側をあぶり出す「Contagious」の著者ジョナ・バーガー氏による研究で明らかになっています。

3/19の午前にはてなブックマークで人気を集めている記事を見ても、以下の様な刺激的なタイトルの記事がいくつもラインナップしています。

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【3/19 13:00時点】

  • ・「【特報】ユニクロ、パートとアルバイト1万6000人を正社員化」(驚き/292はてブ)
  • ・「故宇津井健さん 亡くなった当日に内縁の妻と入籍していた」(畏怖・驚き/92はてブ)
  • ・「日本新聞協会調査:「新聞を読んでいる人」は83.6% 」(驚き/76はてブ)
  • ・「銃撃でウクライナ兵死亡 首相「戦争段階に移行」(畏怖・不安・怒り/171はてブ)
  • ・「音作りのプロが教えるブッ飛ぶほど最高な iTunesイコライザ設定「Eargasm Explosion」がコレだ!!」(興奮/470はてブ)

タイトルはどんなメディアのコンテンツでも重要な意味を持ちますが、とりわけソーシャルでは「あとで読む」というオプションが一般化していることから、タイトルに刺激要素を含むことで、シェアだけでなく、実際にあとで読んでもらえる確立を高める効果も期待できるでしょう。

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実用性

前述のバーガー氏は、刺激要素に加えて、コンテンツの実用性がシェアの確立を高める要素であると発表しています。情報が次々に流れこんでくるソーシャルメディアでは、実用性の中でもとりわけ即効性の高い(すぐに使える)コンテンツが重要だと言えるでしょう。

以下の例を見ると、テクノロジー系でなくとも、実用的な記事ははてブユーザー受けがかなり良いことが分かります。

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【3/19 13:00時点】

  • ・「IllustratorでのWebデザインがいい感じ!おすすめポイントや設定いろいろ」(297はてブ)
  • ・「東京、変り種かつ丼10選」(221はてブ)
  • ・「商用利用無料、今時のスマフォアプリ用のワイヤーフレーム素材」(137はてブ)
  • ・「疲れた人はおっぱいを揉もう。そうでなければパンを捏ねよう。」(235はてブ)
  • ・「こんなに書いて大丈夫?2014年現在のSEOが超わかりやすく説明された「いちばんやさしい新しいSEOの教本」を読みました! 」(216はてブ)

理念・信条(自己表現)

ソーシャルメディア上でコンテンツをオススメすることは、現代において最も重要な自己表現及び自己肯定手段の1つです。

何をオススメするかで自分がどんな人間であるかを表現し、シェアしたコンテンツにいいね!やシェアを集めることで自己を肯定することが当たり前になった昨今、理念や心情を強く打ち出したメッセージ性の強いコンテンツはシェアの確立も高くなっています

以下の記事タイトルからもお分かり頂けるように、社会・宗教・倫理・哲学に関して強いメッセージ性を込めたコンテンツが、はてブでも人気を集めています。

【3/19 13:00時点】

  • ・「職場を生き抜け:【234】40代、50代のオジサン・オバサンは早期退職でいなくなってくれ!」(30はてブ)
  • ・「STAP細胞事件 罪は償わなければならない」(79はてブ)
  • ・「人生って何が幸せなんだろうか。By高校2年」(17はてブ)
  • ・「サッカー応援における旭日旗について、小田嶋隆さんらが語る」(15はてブ)

「STAP細胞事件 罪は償わなければならない」(79はてブ)のコメント欄を見てみても、非表示を除く64件中、32件がコメント付きの投稿になっており、エンゲージメントの高さが伺えます

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コメントの中身も、「正論。内容が正しい間違っているではなく、剽窃というルール違反について罰せられるべき。」、「倫理観をゆるがす大事件だし「嘘で塗り固め、ルール違反なのに人生イージーモード」だった事の代償は払うべきだと思う。」などなど、熱のこもったコメントが多く見受けられます

社会派ニュースに限らず、テクノロジー系の記事でも、理念や信条を強く押し出したもの(たとえば「ウェアラブルでこそAndroidは真価を発揮する」/11はてブ)はウケが良いようなので、参考にしてみましょう。

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インセンティブ

最近フェイスブック上で流行を見せているのが、「シェアするとコンテンツが見れる」というバイラルコンテンツ

こちらは倫理的な問題や悪質な規約の問題でも話題を呼んでいますが、(自分のタイムライン及び友人のフィードに流れることを知ってか知らずかは別として、)実際にシェアを繰り返すユーザーを多く見かけます。

見たことないという方の為に例を提示しておきましょう。

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画像を見ると、記事のリンクの他に、アフィリエイトリンクが張ってあることが分かります。

正直、「誰がこんな幼稚な手段に引っかかるのか…」という印象を受けなくもありませんが、実際に多くのユーザーがシェアしている以上、インセンティブの影響は大きいことが伺えます。

上記はややグレーゾーンなマーケティングでしたが、「いいね!を押して○○のチケットを当てよう!」ですとか、「ページをシェアするとクーポンがもらえる」といったようなキャンペーンは数多く存在し、大きな成果を収めている実例も存在します。

いいね!とシェアでは求められるアクションの工数が違う(いいね!は押せるけどシェアはしづらいという人も存在する)ため、アクションに見合ったインセンティブを与えることが重要です。

視覚的訴求

1つの画面に大量の情報が次から次へと流れてくるソーシャルメディアでは、高い視覚的訴求がシェアされるかどうかの大きな鍵となります。

例えばはてなブックマークやフェイスブックのページプレビューに表示される画像1つを取っても、ここに挿入される画像如何ではどんな良い記事も注目を集めることができない可能性だってあるのです。

フェイスブックに記事をアップする際には、必ずOGP(オープン・グラフ・プロトコル)で適切な画像を選択し、Facebookデベロッパーツールののデバッガーでシェアフレンドリーな記事に仕上げましょう。

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(Facebookデベロッパーツールのデバッガーはこちら)

はてなブックマークの画像は勝手に選ばれてしまうが故に製作側の意思で変えられないと考えている方が多いですが、はてなブックマークのグーグルクローム拡張機能を使えば、画像の変更も可能です。

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また、せっかくソーシャルメディアからのリファラルでユーザーが流入しても、ひとつひとつの段落が長かったり、画像が挿し込まれていなかったりでは、せっかくのユーザーも最後まで読んでくれることはないでしょう。

シェアとはそのコンテンツを本当にオススメしたいという気持ちの表れであり、外面だけでなく、コンテンツの中身に徹底的にこだわることが重要です。

最後に

ソーシャルメディアを利用したバズマーケティングは、短期的には注目を引ける一方で、長期的にコンテンツを愛用してくれるユーザーを見つけるには(どちらかといえば)不向きといえるマーケティング手法です。

ソーシャルメディアをレバレッジにコンテンツの拡散を試みる際には、今一度自社のコンテンツがサービス全体の戦略に沿っているか再考した上で、今回ご紹介した6つの特徴を意識したコンテンツを制作しましょう。

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