母の日はいかがお過ごしになりましたか?
私は、格好をつけてお寿司をおごるも、財布を開くとキャッシュがなく、クレジットカードも使えず、結局支払いを母親に頼むと言う、まさに惨劇と呼べる苦境に追いやられました。
馴れないことをするものではありません…なんてパーソナルストーリーはほどほどに、本日は(昨日ですが)母の日にちなんで、「テック業界を牽引する11人の超パワフルママ」をご紹介致します!
世界では、家庭だけでなく、IT業界も「母親」の手によって支えられています!!!
Marissa Mayer
役職: Yahoo! CEO
子供の数(年齢): 1人(1歳)
日本でも言わずと知れたYahoo!のCEO、Marissa Mayer氏。
元々Yahoo!の競合Goolgeに女性初のエンジニアとして入社したMayer氏は、グーグルのアルゴリズムを開発し、アドワーズの収益を大幅に向上させた成果が評価され、GoogleのVPに昇進しました。
株価の大幅下落等、決していいニュースばかりが届く訳ではない近年のYahoo!ですが、彼女がCEOに登用されて以来プロダクトのリリースが相次いでおり、今後1~2年の評価が非常に気になるところです。
仕事と私生活のバランスの取り方を聞かれると、「情け容赦なく優先順位を決めること」であると回答し、その発言からも仕事の出来る母親ぶりを披露しています。
Sheryl Sandberg
役職: Facebook COO
子供の数(年齢): 2人(8歳/6歳)
日本でも注目の書籍「リーン・イン」の著者であり、FacebookのCOOを務めるSheryl Sandberg氏。今パワフルな女性を象徴させる人物として、彼女の右に出る者はいないでしょう。
私生活はと言うと、24歳で初めて結婚するも、一年で結婚生活は破綻。
その後はSurveyMonkeyのCEO David Goldberg氏と結ばれ、2児の母としても活躍しています。
「Shared earnings/Shared parenting marriage(収入、子育て、家事、レクリエーションの4つの面で、平等な役割を果たすスタイルの結婚)」を推進するSandberg氏ですが、多忙を極める彼女が仕事と家事のバランスを取れるのも、理解あるパートナーGoldberg氏があってのことと言えるでしょう。
Susan Wojcick
役職: Youtube CEO
子供の数(年齢): 4人
YouTubeのCEOが女性であり、4児の母親であると、いったいどれだけの方がご存知でしょうか。
今年初頭にCEOに任命されたWojcick氏ですが、Googleとの関係は古く、創始者のLarry Page氏と Sergey Brin氏が1998年の創業時にオフィスを置いたのが、Wojcick氏の自宅のガレージでした。
2012年にGoogleの広告収入を437億ドルにまで成長させた第一人者である彼女は、この偉業を「18~21時の間は仕事関係の誰とも会わず、子供とのディナーに間に合うように自宅に帰る」という制限の下で達成したと言うから驚きです。
Katie Jacobs Stanton
役職: Twitter Head of International Strategy
子供の数(年齢): 3人(13歳/11歳の双子)
Stanton氏の名前を知らなくても、「ツイートする」という動詞を知らない人はいないでしょう。
実は、彼女こそ「ツイートする」という行動を動詞に変えた張本人なんです。
GoogleやYahoo!で重要なポジションを歴任した経験があるだけでなく、オバマ大統領の下、Director of Citizen Participationとして市民とホワイトハウスの対話を促す重要ポジションを担いました。
個人のTwitterアカウントではプライベートの様子も度々更新しており、以下の画像から、素敵な母の日を過ごした様子が伺えます。:)
Angela Ahrendts
役職: CEO of Burberry (2014年中期からはAppleのHead of Retail Businessに転職が決定)
子供の数(年齢): 3人(18歳/17歳/13歳)
2006年より約8年間務めたバーバリーのCEOの座を退き、2014年の中期よりAppleの小売り業務の戦略部分を担当することになったAhrendts氏。
ビジネス成功の最大の鍵は「他人の感情を理解し、信頼関係を構築すること」であると語るAhrendts氏は、私生活でも17年に及ぶ遠距離恋愛の末現在のパートナーと結婚し、3人のお子さんと円満な家庭生活を築いているようです。
Safra Catz
役職: Oracle Co-President/CFO
子供の数: 2人
昨年のフォーブス長者番付女性版においてトップを飾ったCatz氏。
オラクルのクラウドコンピューティング事業の成長に貢献し、昨年だけで7つの企業買収を成功させた強者です。
Catz氏は自身の母親を「最も勇敢な母親」と評し、自身のロールモデルであると語っており、まさにその生き様を体現していると言えるでしょう。
Theresia Gouw
役職: Aspect Ventures Partner
子供の数:2人
パワフルな母親は、ベンチャーキャピタル業界でも活躍を見せています。
Gouw氏は、海外のベンチャー事情を追いかけているなら知らない人はいないであろう、たった18名の精鋭で構成されるVC Accel Partnersにおいて、唯一の女性投資家として活躍してきました。
つい最近では自身のVC Aspect Venturesを設立し、起業家としても活躍しています。
「私のような働く女性がもっと注目を浴びて、世の女性たちに私たちでも出来るということを見せることで、彼女たちが起業家や投資家として活躍出来るんだっていう自信になることが出来たらと思います。」
そう語るGouw氏は、多忙を極める毎日にもかかわらず、週末になると2人の元気なお子さんと一緒に走り回って存分に家族との時間を満喫しているそうです。
Sarah Hofstetter
役職: 360i CEO
子供の数(年齢): 2人(14歳/12歳)
デジタルマーケティングの大手企業360iのCEOを務めるHofstetter氏は、これまでにコカコーラを含む数多くの大企業のソーシャルメディア及びブランディング戦略の構築をサポートしてきました。
以下の発言から、敬虔なユダヤ教徒であるが故の葛藤も抱えていることも伺えますが、それ以上に印象的なのは、彼女のアクティブさとパワフルさです。
「家庭に没頭出来ないことで、ユダヤ教徒としての罪の意識は確かに存在しますが、理解のある組織や家族のおかげで今の生活がなりたっています。日曜日の礼拝の時に会社からの電話を取ることは出来ないけど、それが終わればその他6日間は世界のどこにだって飛び回るつもり。」
Julie Larson-green
役職: Microsoft Chief Experience Officer, Applications and Servers Group
子供の数:2人
WindowsからXboxに至まで、マイクロソフト製品のUXを司るのがChief Experience OfficerのLarson-green氏です。
家庭と仕事の両立は時に困難であると語るLarson-green氏ですが、彼女の長女は「いつかマイクロソフトで働けたらいいなと思ってる」と語っており、ワーキングマザーとして子供にも良い影響をもたらしているあたりはさすがです。
Ann Miura-Ko
役職: Floodgate Fund Co-founding Partner/Lecturer at Stanford University
子供の数(年齢):3人(6歳/4歳/2歳)
若手起業家の育成を最大の目的に創設されたエンジェルファンド Floodgate Fundの創始者であり、スタンフォード大学でも起業家の育成にまつわる講義を行うMiura-Ko氏。
Twitter、Lyft、Diggなどへの投資実績で知られるMiura-Ko氏ですが、私生活では自身を「サッカーママ(私生活の多くの時間を、子供の課外活動への送り迎えなどに費やすアクティブなお母さん)」と呼び、子育てにも多くの時間と労力を割いていることが伺えます。
彼女がスタンフォード大学のレクチャーの中で語った、「特にシードステージは常に死ぬか生きるかという状態が続くもの。そういった状態の中で私生活と仕事のバランスを考えることは本当に苦しいことだから、とにかく追求するビジネスに情熱を持って取り組むことが大切だと思う。そうすれば、避けられない私生活とのトレードオフも、きっと価値のあるものだと感じられるから」という発言がとても印象的でした。
Anne Wojcicki
役職: 23andMe CEO
子供の数(年齢):2人(5歳/2歳)
家庭で簡単に自身のDNAテストが出来るサービス23andMeの創業者、Anne Wojcicki氏。
薬事法の観点からサービスの存続を停止せざるを得ない状況に追い込まれましたが、病気の予防をDNAの観点から可能にする野望を叶えるため、今もサービス継続に向けて闘争を続けています。
現在は別居中とのことですが、私生活のパートナーはあのGoogleの創業者 Sergey Brin氏。
Brin氏との間に2人の子供を授かり、たとえどんなに忙しくとも、朝と夜の6時以降は子供たちとゆっくり時間を過ごそうと心がけているそうです。
そして、勘の鋭い方ならお気づきの通り、Anne Wojcicki氏は、前述のSusan Wojcicki氏の実の妹。まさにDNAは争えないと言ったところでしょう。
最後に
欧米では、企業のレピュテーション・マネージメントの枠を超えて、実力本位で女性及び母親が社会で活躍する為の基盤が着実に整い始めています。
こうした流れを推進するのが本記事で紹介した11人を含むワーキングマザーたちであり、女性の社会進出がようやく真剣に議論されるようになった日本でも、もっともっとキーパーソンとなる人材が注目を集めるようになればと思います。