画像共有系SNSのPinterestが、このほど5,000億円の時価総額を記録し、200億円の増資に成功しました。

本日は、なぜPinterestがこれほどまでに高く評価されているのか、6つの理由を紹介致します。

【参考及び画像参照】Here’s Exactly Why Pinterest Is Worth Its $5 Billion Valuation(BusinessIntelligence)

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脅威のエンゲージメント

Pinterestが注目を浴びる最大の理由の1つは、驚異的とも言える女性ユーザーの高いエンゲージメントです。

以下のグラフから分かるように、Pinterestを使う女性ユーザーの84%は、利用開始から4年が経過してもアクティブユーザーであり続けているというリサーチ結果が出ています。

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更に、以下のグラフは、利用開始から時間が経つほど女性ユーザーのPin(Facebookにおけるシェア)の数が上昇する傾向にあることを示しています。

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利用開始年には年間42回しかPinしなかった女性ユーザーが、4年目には152回を記録しており、使えば使うほど中毒性が高まる傾向にあるようです。

近年の急成長

以下は、Pinterestの基本統計情報です。

・Pinterestユーザーは世界に約7,000万人存在

・ローンチ以来300億Pin(画像のアップロード)を達成

・ローンチ以来7億5,000万ボードが誕生

注目すべきはPinterest特有かつ最重要機能であるPinの数。

最新の統計が発表されるまでのたった半年間で、50%の成長を記録しています。

高所得女性ユーザーからの支持

Pinterestユーザーの内、41%は世帯年収が500万円を超えているという調査結果が出ています。

若者がユーザーの大半を占めるその他ソーシャルメディアに比べて、マーケターにとってその価値が高いことは歴然です。

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サイト外でもアクティブ

Pinterestユーザーは、直接アプリやウェブサイトにログインしていないときでもアクティブ状態にあることが明らかになっています。

例えば、Pinterestに貼られたEコマースサイトへのリンク総数の8%は、手芸品やヴィンテージ商品を扱うコマースサイトのEtsyに設置してあるPinボタンを経由しています。

また、同数の67%は、Pinterest外に存在するコンテンツを手軽に同期出来るブックマーク機能を経由しているとの結果も出ています。

Most Marketer-Friendly

Pinterestは、今最もマーケターフレンドリーなソーシャルメディアであると言われており、その最たる理由としてあげられるのは、ユーザーのPinterestの楽しみ方です。

多くのユーザーは、Pinterestを自身の理想の家、部屋、結婚式、バケーション、ディナーをバーチャルに実現することを1つの目的としてPinterestを利用しています。

つまり、友人知人と触れ合うことを主目的としたFacebookやTwitterよりも商品へのリンクや画像がナチュラルにソーシャルメディア上に存在し、その結果としてユーザーが広告を広告として認識しない風土が醸成されているのです。

実際に、Pinterestとマーケティングとの相性は、以下のデータを見ても明らかです。

・Eコマースサイト全体へのリファラルの23%をPinterestが占めている

・21%のPinterestユーザーは、Pin、Re-Pin、Likeなどのアクションを実行後に実際に商品を購入している

MAUだけを見ればFacebookの1/5とも言われるPinterestですが、Eコマースサイト全体へのリファラルでは僅差につけているとの報告もあり、マーケティングとの相性の良さは明らかです。

同系統のサービスではよくInstagramと比較されますが、コマースサイトへのリンクのしやすさがこの二つの違いを明確にしているようです。

更なるビジュアル化

近頃Pinterestは、画像検索スタートアップ VisualGraphを買収しました。

画像を読み取り、類似性の高い画像を発見することに長けたVisualGraphの買収により、Pinterestは「テキストやタグで検索しなくても、好みの画像や商品をPinterestに貼付ければ貼付けるほど自分の欲しい製品に関する情報が手に入る」未来へ1歩前進したと言えるでしょう。

最後に

2013年の11月に正式に日本語でのサービスが開始したPinterest。

FacebookやTwitterはもちろん、日本ではInstagramと比べてもまだまだ認知度が低いPinterestですが、上記のデータからも分かる通り、Pinterestのグロースチャネルとしての価値を見過ごさない手はありません。

女性ユーザーが圧倒的に多く、扱うプロダクトによってはマーケティング効果がまだまだ未知数であることも事実ですが、未だ「ハック」されていないグロースチャネルの1つとして、早く日本でも活発に活用が盛んになることに期待です。

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