完成品をローンチするなんて遅すぎる!「Build-in-public」を実践すべき4つの理由


もし最初に公開したプロダクトを見て恥ずかしさを覚えなかったなら、それはローンチが遅すぎたということだ。

上記は、LinkedIn創始者 Reid Hoffman氏による発言です。

完璧なプロダクトをローンチする為に余計な時間を割くらいなら、不完全でもローンチを早めて、新機能の追加と改善を頻繁に行った方が効率的且つ効果的であると言うアジャイル開発やMVPのコンセプトを肯定しています。

一方で、アジャイル、Lean Startup、グロースハックなどを含む失敗しない為の開発手法が広く浸透する今でもまだ完璧なプロダクト及び新機能を公開しようと試みるスタートアップは多く、これらのコンセプトが国内外問わずスタートアップの文化に根付ききっていないことも現実のように感じます。

そこで本日は、不完全でも公開を早めて、公の状態で機能の改善を行っていく開発手法「Build-in-public(ビルド・イン・パブリック)」のベネフィットを4つ紹介します。

先に言及したコンセプトに既に精通している読者の皆様も、併せて紹介するKAKAO TALKの新機能「Kakao Lab」は1つの参考となるはずです。

6/23 グロースハック施策として再注目される「インフルエンサー・マーケティング」の全て

はじめに

不完全でも公開を早めて、公の状態で機能の改善を行っていく開発手法「Build-in-public」は、必ずしも全てのプロダクトにとって最適な開発手法ではありません。

リスクとして、独自のプロダクトや機能を不完全のまま公開することにより、より多くのリソースを抱える企業により洗練された模倣版を制作されてしまうことも考えられるのです。

しかし、ユーザーが集まって初めて成立するコミュニティ系のサービスなどは、この開発手法によって失う物よりも得る物の方が多いという考えが一般的です。

以下で紹介するベネフィットは、その理由を理解する手助けとなるでしょう。

①早期フィードバックの獲得

プロダクトが完全な状態に近づけば近づくほど、愛着や馴れを理由にデザイナーがユーザービリティに関する問題を発見することは困難になります。

この問題はビルド・イン・パブリックを通じてユーザーから早期にフィードバックを獲得することで解決が可能になり、出来ればデザインがコーディングに取り入れられていないMVPの状態でフィードバックを獲得することが推奨されます。

特に潜在的なニーズを満たすサービスは多種多様なフィードバックが寄せられる場合もありますが、知識や経験の豊富なデザイナーであれば、どれに耳を傾ければ良いのか、抽象的な意見をどうUIに反映させれば良いのか見極めることに困難を感じることはないでしょう。

②ファンの獲得

たとえ不完全でも、可能性のあるプロダクトのアーリー・アダプターになることが出来る喜びは多かれ少なかれ皆抱えているものです。

影響力の高いエヴァンジェリストを獲得すれば、そこからリファラルに繋がる可能性も拡大します。

また、自身の意見が取り入れたときの喜びは計り知れず、ロイヤリティやエンゲージメントの向上に繋がることも十分に考えられるでしょう。

③投資オプションの拡大

プロトタイプひとつでシード投資を得ることも可能ではありますが、一定数のユーザーを獲得し、尚且つユーザーのフィードバックを基に改善が進められているプロトタイプであれば、より開発側に有利な条件で投資やクラウドファンディングが集めやすくなります。

④透明性の向上

大きなアップデートや新機能の追加が既存ユーザーの意に沿わず、大きな議論を巻き起こすケースは決して少なくありません。

例えばオンラインコンテンツのキュレーションサービス「digg」は、従来のUIからFacebookに酷使したUIに突然変更したことをきっかけにユーザーからボイコットを喰らう自体にまで追いやられました。

その点ビルド・イン・パブリックを採用すればユーザーの意思を無視する危険性は大幅に減り、せっかく集まったユーザーを手放す心配は軽減されます。

全てのユーザーの意見を取り入れることは不可能でも、適切に定性定量両方のデータを取得すれば、失敗の可能性は最小化出来るでしょう。

Kakao Lab

kakao

LINEやWhatsAppの競合である韓国系インスタントメッセンジャーアプリ「KAKAO TALK」は、この度新機能Kakao Labを発表しました。

Kakao Labは、まだ不完全な状態であり、一般向けには公開されていない新機能をユーザーが自発的にオプト・インで体験出来る機能です。

Kakao Labを通じて得たフィードバックは今後の戦略やプロダクトの改善に活用されることから、まさにビルドインパブリックを体現した機能と呼べるでしょう。

過去には惜しまれながらその歴史に幕を閉じたGoogle Labsが同様の役割を果たしていましたが、こうした機能はユーザー本意のプロダクト開発を願うのであればより多くのアプリに搭載されるべきではないでしょうか。

新機能やアップデートに関心の強いリテラシーの高いユーザーのみが集まり、ベースとなるユーザー層の意見を抽出出来ないというデメリットも考えられますが、無作為に選ばれたユーザーを対象にしたテストと合わせて活用すれば失う物より得る物が大きいのではと筆者は考えます。

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growthhackjapan
Ryutaro Mori
 

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)を2013年に卒業。
ITブログメディア growth hack japanの元監修者。
ディレクションやコンサルティング業務の傍ら、ウェブサービスの拡散に貢献する術を日夜研究・実践中。

 

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Author: growthhackjapan

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